トンネルで貯蔵しています。 |
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「古久蔵」入り口
貯蔵に最適な場所を求めて、福岡県内をくまなく歩き、最後に中原へ。 |
原酒に含まれている微量成分がバランス良く変化し、熟成させるためには、年間を通じて15度前後の比較的低温で、しかも温度変化が少ないところが最適です。 この条件を満たす場所を求めて、福岡県内をくまなく探し歩き、ようやく辿りついたのが黒木町の中原トンネルでした。 |
熟成専用貯蔵庫として使用できるまで3年かかりました。 |
貯蔵庫として使用できるようにする為のトンネルの整備はもちろんのこと、焼酎製造メーカーが自社工場敷地外に貯蔵するとなると、税務署の許可が必要になります。 しかし、前例がなかったためになかなか許可がおりませんでした。 国税局には何度も足を運び、計画書を提出して趣旨を説明し、ようやく幾つかの条件付で許可が下りるまで約1年かかりました。 その後、黒木町との契約を行い、貯蔵専用庫としてトンネルの土木工事・設備工事を行って、貯蔵が可能となるまで足掛け3年がかかりました。 |
トンネルは、最適の貯蔵庫 |
貯蔵を開始した当初、思いがけない現象が起きました。 トンネルの天井からまた積み上げた甕の木箱から、1m〜2mの長さになったカビが、のれんのように垂れ下がり、まさにお化け屋敷のようになったのです。 これは、貯蔵庫の条件として必要な湿度を冬でも一定の温度を保っていることの証明でもありました。 このカビ対策としては、貯蔵庫入り口の扉に少々の通気性を持たせ、過度の湿気を取り除くことで解決しました。 1年を通して14°C〜16°Cという理想の安定した温度と適度の湿度に恵まれた自然の貯蔵庫には、約3,000本の甕が静かに眠りについています。 |
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